新宮市への襲撃予告についての所感

新宮市への犯行予告 小中学校、20日は臨時休校

2020年10月19日 16時00分

新宮署が捜査、巡回も強化

新宮市は19日、市に対する散弾銃乱射などの犯行を予告するメールが送信されていたことを明らかにし、予告にある20日は市内の小中学校10校を臨時休校、市役所本庁も午前10時30分から正午まで臨時閉庁とすることを発表した。

市防災対策課によると、犯行予告メールは市のホームページの問い合わせフォームから16日未明に送信された。内容は「突然ですが10月20日火曜日の11時30分に新宮市役所に突撃し、散弾銃を乱射し血の海を作ります。その後12時30分頃に市内の高校2校、小中学校計10校にはドローンを使ってメチルアルコールを散布した後、火炎弾を放って火の海を作ります」などと記されていたという。

市は16日朝に新宮署に連絡した。同署は威力業務妨害の疑いで捜査するとともに、周辺のパトロールを強化している。
同市内の新宮高校、新翔高校は20日の対応について、県教育委員会から指示を待っている(19日正午現在)。

田岡実千年市長は「市民には多大な心配や迷惑、不便をおかけするが、今回の対応は市民の安全が最優先と判断したもの」と理解を求め、「新型コロナウイルス感染症対策などさまざまな対応が求められている中、市政を停滞させるこのような行為は、絶対に許されるものではない。新宮警察署の協力を得て、不審者の警戒などを行い、安全安心な学校運営や庁舎管理に努めたい」とコメントしている。
太平洋新聞電子版 『新宮市への犯行予告 小中学校、20日は臨時休校 2020年10月19日 16時00分』】より

2020年10月20日 19時11分

襲撃予告の新宮市役所、閉庁して警戒

「市役所で散弾銃を乱射する」などとする予告メールを受けた新宮市は、予告された日のきょう(10/20)、午前の一部時間帯に庁舎を閉鎖し、警察官とともに、市の職員が庁舎の内外で警戒にあたりました。

今月16日の未明、新宮市の問い合わせメールに「20日11時30分に市役所に突撃し、散弾銃を乱射し、血の雨を作る。その後、市内の高校2校、小中学校10校には火炎弾を使って火の海を作る」などという内容の予告文が届いたため、新宮市は、警察に通報するとともに、予告されたきょう、指定された時間の前後を含めて午前10時半から正午まで市役所の4つの出入り口すべてを閉鎖し、駐車場でも車や来庁者の出入りを禁止しました。

庁舎を閉鎖する5分前には、庁内放送が流れ、用を済ませた市民は庁舎の外へ出るよう促していました。

市役所とその周辺では、「警戒中」と書かれたビブスを着用した市の職員12人が、朝からさすまたと無線を持って警戒にあたり、庁舎の出入り口をはじめ、トイレやバルコニーなどを見回っていました。

一時閉庁するまでに市役所を訪れ、仕事を終えた女性は、「重々しい雰囲気でびっくりしました。何かあってからでは遅いので、一時閉庁するのは、いいことだと思います」と話していました。

新宮市の田岡実千年(たおか・みちとし)市長は、「犯行予告に対し、何事もなかったことに安どしています」とするコメントを発表し、警戒にあたった警察や、協力した市民への感謝の意を表しました。

今回の襲撃予告に対し、新宮警察署は、10数人の警察官を出して警戒にあたり、新宮市役所のほか、予告を受けて臨時休校となった小中学校10校や通常通りの授業が行われた県立高校、保育所や幼稚園の周辺を朝から夕方まで終日、パトロールしました。また警察は、威力業務妨害の疑いで捜査しています。
WBS和歌山放送ニュース 2020年10月20日 19時11分】より

所感

2020年10月21日午前0時の時点で犯人が特定されていないことから、今回の新宮市襲撃予告の目的がなんなのかはわからない。

ただの悪戯なのか、それとももしかして本気で襲撃するつもりだったのか?

私はその日、仕事の関係で新宮市内を回っていた。
そしていろんな人とこの話題について話をした。

その中で特に印象に残ったことは、「どうせ悪戯だ。何にも起こるわけがない」という内容の会話が多かったことだ。

結果的には、その会話の内容のとおり、何も起こらなかった。

しかし、違和感があった。
それは、「緊張感の無さ」である。

市内の雰囲気は、パトカーや白バイが多く見受けられたが、人々はいつもと何も変わらない「日常」であった。

今はまだ何とも言えないが、今回はどうやら「悪戯」のような気がする。
しかしもし「本気」だったらどうだっただろうか。
取り返しのつかない大惨事になっていたことは間違いない。

もし厳戒態勢にするのであれば、新宮市を封鎖することは簡単である。
大橋と本宮方面に向かう道と、広角あるいは宇久井の国道を封鎖または検問すれば済む。
そして海上を見回れば、それで封鎖することは可能である。

ではなぜそれをしなかったのか。
恐らく、「襲撃なんかしてこないであろう」という「油断」だと思われる。

結果的には何も起こらず、人々の心の中では「安堵感」と「やっぱり」という気持ちであろう。


しかし、もう一つの違和感がある。
「本当にただの悪戯だったのだろうか?」という違和感である。

新宮市の多くの人たちに「悪戯だった」と思わせることが、今回の目的なのではないだろうか?

私は思う。
今回の襲撃予告でどれほどの警備態勢を構えるのか?
新宮市民の反応はどうだろうか?
警備の手薄な部分・抜け道・欠陥がどこにあるのか?
どうすれば「確実に」実行できるかを見極めるために、あえて前もって「襲撃予告」をしたのではないだろうか?

今のこの時代、メールで犯行予告すれば即座に「いつ」「どこで」「誰が」ということがわかる。
犯行メールを送った犯人は、そんなことは当然わかっているはずである。
それを「あえて」メールで送ることにも何かの意味があるのではないかと感じる。


2020年9月24日16時にも隣町の那智勝浦町で役場を爆破するという趣旨のメールが送られてきたという。
今回の件と同一犯なのかどうかはわからない。
しかし何らかの関わりがあるのではなかろうか。

もし今回の件が本物の紛れもないプロの仕業だとしたら・・・
「悪戯」だと思わせることも作戦のひとつだとしたら・・・
新宮市を襲撃する確固たる目的があったとしたら・・・
あるいは新宮の襲撃を大きな目的を達成するための手段だとしたら・・・

「逆オオカミ少年」のような気がする。
オオカミ少年は「悪戯」するために嘘をついた。
今回の件は、「悪戯だと思わせる」ために嘘をついたのではないだろうか?

何か我々の想像を超えるような大きな企みがあるのではないだろうか?
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